市有林は、市民の財産である。

こんにちは、長門市議会議員のひさなが信也です!


昨日、6月30日を以て、

令和4年6月定例会が閉会しました。


第1号 令和4年度長門市一般会計補正予算(第2号)

第2号 令和4年度長門市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)

第3号 長門市6次産業化支援施設条例

第4号 長門市総合文化財センター条例

第5号 長門市ケーブルテレビ放送センター条例及び長門市ケーブルテレビ放 送施設の通信線路と同一の線路を使用するインターネット接続サービス の管理及び利用に関する条例の一部を改正する条例

第6号 長門市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動費用の公費負担に 関する条例の一部を改正する条例

第7号 長門市証明等手数料条例の一部を改正する条例

第8号 長門市国民健康保険条例の一部を改正する条例

第9号 長門市介護保険条例の一部を改正する条例

第 10 号 長門市営住宅条例の一部を改正する条例

第 11 号 長門市歴史民俗資料館条例を廃止する条例

第 12 号 訴えの提起をすることについて

第 13 号 萩・長門清掃一部事務組合規約の変更について 

第 14 号 財産の取得について(災害対応特殊消防ポンプ自動車)

上記14議案を審査し、すべての議案で賛成多数で可決されました。


それぞれの審査内容については今後時間をかけてご紹介しようと思いますが、

6月定例会を振り返って、やはり大きな事案としては、

第 12 号 訴えの提起をすることについて だと感じました。


本来、委員会付託を受けた委員会が本会議の前に委員会内で審査をしますが、

今回の件は、総務民生常任委員会と、文教産業常任委員会の

どちらも関わっているということで、

連合審査を行いました。

僕自身、初めての経験でしたが、

そもそも珍しい審査方法のようです。


この議案は、長門時事新聞にも記事が載っていましたが、

市有林を無断で伐採されたことに対して、

関係者を提訴(民事訴訟)することに賛成か反対かという議案でした。


僕としては、市有林は市の財産であり、

要するに市民の財産であることから、

それを無断で伐採して利益を得るということは許されない事です。

本会議でも、提訴については賛成しました。

僕だけではなく、

提訴に関しては全会一致で賛成したところです。


しかし、この事件については、

実際に伐採されてから、今日に至るまでかなりの時間が経過しています。

また、民事訴訟の前に、刑事事件として被害届を出すべきではなかったのか、

などの市の対応に疑念が残ります。

その点を、連合審査会で質しています。

内容については、本会議最終日の総務民生常任委員による

委員長報告をもとにご紹介します。

―――委員長報告の一部―――

まず執行部から、「令和元年8月に三隅上地区の市有林が

無断伐採されていることを確認し、翌日から、

無断伐採に関わりがあると思われる関係者に対し、

聞き取りを開始、現地確認に同行していただくなど、

事実関係を慎重に確認して、損害の補填を求めてきたが、

解決の目途が立たないことから、

今回市有林の伐採に関わりのあると考えられる者全員に対して

訴えを提起するとの判断に至ったもの」との補足説明がありました。


審査において、

委員から「平成 27 年に無断伐採が行われて市がその事実を把握するまでに

約4年間経過した理由」について質疑があり、

執行部から「今回無断伐採された市有林は、林道からも山頂部からも見通しが悪く

伐採の確認が困難な場所であった。

なお、市有林監視人制度があるが、

これが機能していない面があったと反省しており、

市有林監視人に対し注意喚起、さらに指導をしている」と の答弁がありました。


次に委員から「無断伐採された面積、木の種類、本数」について質疑があり、

執行部から「面積が 1.84 ヘクタール、木の種類はスギでおよそ 1,400 本である」

との答弁がありました。


次に委員から「この伐採により災害発生へつながる可能性」について質疑があり、

執行部から「無断伐採された市有林は水源かん養保安林で、

土砂の流出防止 保安林とは異なるため、災害の危険性はないと考えている」

との答弁がありました。


次に委員から「刑事告発しなかった理由」について質疑があり、

執行部から「刑事事件であれば盗伐ということになるが、

盗伐は市有林であることを知った上で故意に伐採することであり、

顧問弁護士とも相談して、刑事事件とするにはこの時点では根拠が不十分で、

立証が困難であると判断したため」との答弁がありま した。


次に委員から「被告の一部が準公共の仕事を請け負っていたことに対する見解」

について質疑があり、

執行部から「現段階で、その責任範囲が明確になっていない中、

請負等について判断する時期ではない」との答弁がありました。


この連合審査会の質疑を踏まえて、本委員会の討論では、

委員から「違法伐採に対する損害について、市民の生活と財産を守る上でも、

訴えの提起をすることは当然の行為であり理解するところであるが、

市においてはこの事案について改めて検証し、

職員が公務員としての使命、社会的責任について深く認識し、

二度とこのような事案が発生しないよう実効性のある再発防止策を速やかに講じ、

徹底することを強く求める」との賛成意見がありました。

――――――


市の財産とは、つまり市民の財産です。

行政としてそれを守るのは当然の責務であり、

その管理体制について質すのは僕たち議員の務めです。

今後、こういった事件が起こらないようにそれぞれの立場で励まなければなりません。




この記事に関してご意見・ご質問がありましたら、

下記のアドレスまでお願いいたします。

もちろん、記事の内容に関わらず市政全般のことや、

日常のお困りごとも大歓迎です!

ひさなが信也

fp.m8l1289@gmail.com

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